小さな湾の海岸のそばにあるそれは、蛙そっくりな愛らしい姿で、ちょうど海の方を向いて草地にしゃがんでいるように見えます。隠れていると言った方がいいかも知れません。何かを考え込んでいるようにも見えるし、獲物が近づくのをじっと待ち構えているようでもあり、仲間と一緒に海に飛び込もうと期待して待っているようにも見えます。 ６０mほどあるこの青蛙石は、墾丁国家森林遊楽区の展望台から見ることができます。その後ろ姿は海に飛び込もうとしている蛙そっくりで、目の輪郭のあたりは正に蛙そのものです。青蛙石と大尖山はもともと外来の岩石で、墾丁の泥岩層に挟まれていたものが、風と海水による浸食で堅い部分が露出し、独立した岩石として姿を現したものです。 墾丁青年活動センター内にある青蛙石海浜遊憩歩道をいくと、その道々そびえ立つ巨大な石をそこここで見ることができます。これらは溶岩が冷却して固まった火成岩です。海岸につくと、墾丁おなじみの珊瑚礁石灰岩の地質へと変わります。海蝕の窪みや虫食い岩など、長期にわたる浸食によって作られた特異な風景があちこちで見られます。また、動植物生態も非常に豊富です。 青蛙石海浜では、台湾ナツメヤシやテリハボクなどの熱帯海岸植物を見ることができます。台湾ナツメヤシは平地や海辺に分布し、観賞用および食用として用いることができるため、損壊の被害に遭いやすいです。テリハボクは繁殖力が強く、クロガシラの巣作りによく利用されます。青蛙石海浜公園で鳥の鳴き声が聞こえたとしたら、それは間違いなくクロガシラです。あなたに挨拶しにきたのかも知れませんね！

ソース：屏東観光旅行サイト